新規顧客は広告から獲得できているものの、CPAが上がり、同じ予算で注文を増やしにくくなってきた。一度購入した顧客からの再注文も少なく、Shopifyのメルマガ、定期購入、会員登録のどこから見直すべきか迷う場面もあるでしょう。
リピート購入が増えると、同じ売上をつくるために必要な新規顧客の獲得数を減らせますし、ストアのとしての売上の伸び率が変わります。
大切なのは、機能やアプリを先に増やすことではありません。
売上とリピート率を確認し、メルマガ登録の入口、配信する内容、定期購入という順に整理することです。本記事では、リピート施策の組み立て方を解説します。
リピート購入が売上に効く理由と数字の見方
新規顧客から注文を得るには、広告などを通じてストアを知ってもらうための費用がかかります。一方、一度購入した顧客には、メールなど既にある接点から再購入を働きかけられるため、配信やクーポンなどのコストを考慮しても、新規顧客を一から獲得する場合より費用を抑えやすくなります。
リピート率を変えないまま売上を倍にしようとすると、増やす注文のほぼすべてを新規顧客で埋める構造になります。必要な新規注文が増えるほど広告費も積み増す必要があり、その増加が利益を圧迫する可能性があります。
長期的には、LTV(顧客が取引期間を通じてもたらす売上や利益の総額を捉える考え方)も判断材料になります。まずは月ごとのリピーター率とリピート売上を並べ、再注文の変化を追うとよいでしょう。
メルマガの登録リストを貯める入口
メルマガを送り始める前に確認したいのが、配信先となるリストの貯まり方です。登録フォームを置いていても、見つけにくい位置にあれば接点は増えません。注文時に購読の許諾を得る導線と、ストア内の登録欄が利用者の目に入るかを分けて確認します。
もう一つ見落としやすいのが、ダブルオプトインです。ダブルオプトインとは、メルマガ登録時に届く確認メールを利用者が承認して、初めて配信リストへ入る方式を指します。設定がONだと、登録操作だけではリストに追加されません。
実際に弊社が確認したストアでは、この設定によってリスト取得率が約80%減少していました。ほとんどの利用者は確認の手間から承認まで進まず、メルマガを送りたくても配信相手が増えない状態になっていたのです。
設定場所は、こちらの記事で紹介しています。
Shopifyで売れないときに最初に確認したい数字と改善箇所
リストそのものが増えていない状態と、配信しても反応がない状態では、見直す場所が異なります。前者は入口と設定、後者は届ける内容を先に確認すると、施策を混ぜずに考えられます。
メルマガで届ける三つの内容
配信リストが貯まっても、販売のお知らせだけを繰り返せば再注文につながるとは限りません。購入後の顧客が次に知りたいことを考え、連絡、使い方、再購入のきっかけという三つの役割に分けると内容を整理できます。
一つ目は、購入後の連絡です。商品を購入した後にもストアから丁寧な連絡が届けば、買って終わりではない接点をつくれます。ここでは、再販売を急ぐより、購入体験の続きを支える内容かどうかが判断軸です。
二つ目は、商品の使い方です。購入したものをどのように使うか、どこを知ると活用しやすいかを届けます。商品への理解が深まれば、次に必要になったときにストアを思い出すきっかけになり得ます。
三つ目は、再購入のきっかけです。使い続ける中で買い足しや買い替えを考える時期に、商品を改めて検討できる接点を用意します。すべての顧客に同じ内容が適するとは限らないため、扱う商品と購入後の流れに沿って設計することが欠かせません。
適切な頻度や件名は、商材や顧客との関係によって変わります。一律の正解を置かず、配信後の反応と再注文の動きを見ながら内容を調整していく運用が現実的です。
定期購入が向く商材・向かない商材
Shopifyの定期購入は、同じ商品を繰り返し必要とする顧客に、再注文の手間を減らす選択肢を用意する方法です。利用周期を考えやすく、継続して使うことが購入者にとって自然な商材なら、検討しやすいでしょう。
一方、購入のたびに商品を選ぶこと自体が体験になっている場合や、買い替え時期が人によって大きく異なる商材では、定期購入が合わない可能性があります。商品の性質だけでなく、顧客が同じ内容を同じ間隔で受け取りたいかという視点が必要です。
導入方法の一例に、定期購買アプリ「定期購買(Huckleberry Subscriptions)」があります。2026年8月時点で無料プランがあり、STANDARDは月額$49に取引手数料1%が加わります。米ドル建ての費用であり、利用条件に合わせた確認が必要です。
アプリは入れるだけでリピート購入を増やすものではありません。既存アプリとの干渉や表示速度への影響も確認しながら、アプリ導入と個別実装のどちらが要望に合うかを判断します。定期購入を選ばない場合は、メルマガで再購入のきっかけをつくる方法も残ります。
検討時には、無料プランの有無だけで決めず、取引手数料を含めた運用負担も見ます。定期購入を望む顧客がいるか、継続して案内できる体制があるかまで含めて考えると、導入後に機能だけが残る事態を避けやすくなります。
管理画面で確認するリピート率
施策を選ぶ前後には、Shopify管理画面でリピーター率を確認します。Shopify管理画面の数字はサーバー側で処理されるため、ストアの状態を判断する際はこちらを基準にします。
リピーター率だけで良し悪しを決めるのではなく、リピート売上、その内訳、メール購読許諾率も並べて見ます。各ポイントを確認すると、次に整えるべき導線を考えやすくなります。
確認は一度で終わらせず、施策の前後で同じ指標を追います。メルマガ登録の入口を直したのか、配信内容を変えたのか、定期購入や会員登録を導入したのかを分けて記録すれば、変化の理由を振り返りやすくなるでしょう。
リピート施策を運用に定着させる進め方
リピート購入を増やす取り組みは、機能を一度追加して終わるものではありません。目標売上から必要な注文数とセッション数を逆算し、Shopify管理画面でリピーター率とリピート売上を確認するところが出発点です。
次に、購入後の連絡、使い方、再購入のきっかけを届けます。定期購入は商材と利用周期に合う場合に検討し、会員登録はリピート導線と購入時の負担を比べて判断します。
数字の確認、設定の修正、配信、振り返りを続けるには、日々の運用の中で担当と時間を確保することも必要です。社内だけでは改善が止まりやすい場合、白瑛のでは、分析と改善提案に加え、更新や改修、広告入稿、SEO・MEOの実作業まで支援しています。
現在のリピート率をどう読み、どの入口から直すかを整理したい場合は、でストアの状況を伺います。定期購入や会員機能の導入を前提にせず、現状の数字と運用に合う進め方を一緒に検討します。

